展覧会:知られざる名建築〜旧奈良監獄・奈良少年刑務所の美〜 2010年3月7日(日)雨 寒い

今年のはじめから準備してきた写真展。いよいよ開幕まで二週間となった。

▼知られざる名建築 〜旧奈良監獄・奈良少年刑務所の美〜
日時:3月20日(土)〜5月1日(土) 10:00〜18:00 日・祝は休廊
場所:ナガノカメラワーク 京終画廊 電話0742−23−0306
アクセス:JR奈良・近鉄奈良から徒歩15分/市内循環バス「北京終町」下車すぐ/会場西側にコイン駐車場あり
料金:無料
内容:奈良に残された貴重な明治建築の知られざる姿を、多数の写真で紹介。
主催:ならまち通信社
後援:奈良県、奈良市(申請中)、奈良県教育委員会、奈良市教育委員会 文化庁「関西元気文化圏」参加事業

奈良では町の中にも相当に古いものが残っているので、近代建築は見過ごされがちなのだが、この築102年になる奈良少年刑務所(旧奈良監獄)は本当にすごい。間違いなく、わが国を代表する明治建築の一つだ。

しかしながら、現役の刑務所として稼働中なので、普通の人が中を見学するには、毎年九月の一般公開イベント「矯正展」しか機会がない。このときは、時間を決めて所内の見学ツアーもあって、塀の中まで案内して説明しながら見せてくれる。とはいえ、撮影はできないし、けっこう緊張するので、建物の美しさを心置きなく堪能するというわけにはいかない。

そこで! ならまち通信社では、この建物の美しさを広く知ってもらうために、写真展を企画した。
東京からベテラン写真家を招いて、刑務所の内部を、それこそ天井裏から地下室まで、徹底的に撮影してもらった。うちとは別に、芸術写真として刑務所を撮影している人がいて、ちょうど同時期に東京で展覧会があるが、同じ被写体でも、両者はまったく異なる写真になっているはずだ。こちらは、とにかく建物の記録が主眼。この建物がどんなに美しいものか、写真を見て知ってもらえるよう、明瞭に、克明に、フォルムからディテールまで、撮って撮って撮りまくった。空前絶後の撮影だろう。ここ三年の間、奈良少年刑務所の教育プログラムの講師をさせてもらっていたから、今回の撮影を許可してもらえたのだと思う。感謝。

刑務所というとふだん話題になりにくいし、実際に見る機会もない。そのため、地元奈良でもよく知られず、存在感が稀薄だった、奈良少年刑務所の建物。今回の写真展では、塀の向こうに閉ざされてきたその魅力を存分に体感してもらえる。
画期的な機会だと思う。せっかくなので県や市、教育委員会の後援もはじめて申請した。ぜひ多くの方に見ていただきたい。

なお、開催費用はすべて自腹&ボランティア。奈良の宝をみなさんに再発見してもらえるよう、がんばっています。

⇒展覧会の詳細はこちら(ならまち通信社)

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ならまちの前衛的鯛焼き屋/正倉院展下見 2009年10月25日(日)曇 ちょっと冷える感じ

奈良市のならまちエリアに今年四月オープンした鯛焼き屋「こたろう」

店主は東京で自転車関係のコピーライターや、書籍づくりをしていた方なのだが、縁あって奈良に移住。一念発起でラディカルな鯛焼き屋を始めた。
鯛焼きといっても「一丁焼き」という、ヤットコの先に鋳型が付いたようなワイルドな道具で一気に焼き上げるもの。餡は十勝の良質の小豆で毎朝炊いた自家製。
(一丁焼きのことを鯛焼きマニアは「天然物」と呼ぶらしい。一度にたくさん焼く「養殖物」に対して)
独特の皮の食感とバリの焦げ味プラスおいしい餡で、まさに絶品。自力で改装したという町家の店舗ともマッチしている。しかも一つ100円。これはもう、ならまちの新名物である。
店内にはセレクト絵本が並んでいる。天然酵母パンの販売も始まった。
こんど、読売テレビの夕方のニュースショー「Ten!」から取材があって、27日に放映される。当日はスタジオでも実演するとのこと。関西の方、ぜひご覧ください。(⇒YouTubeで見る
いま東京出張中で鯛焼きはお休みなので、食べたい方は28日以降に。
  *
きのうから始まった正倉院展の下見。開幕直後の日曜にもかかわらず正午ごろは意外と空いていて、15分待ちとか0分待ちとかの表示だった。ただ、直前まで混んでいると、行列はなくても中はギューギューということもあるので油断ならない。予習のため図録を購入。1200円。前売券も近鉄で買った。
図録を見てみると、即位二十年記念ということで、名品優品とされるものが豪勢に並んでいるようだ。明日は月曜だし雨だし、けっこう空いてるかもしれない。父の病院が済んだら行くか。
第61回正倉院展は11月12日(木)まで。午後6時まで開館、日によっては7時まで開いている。

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最終日に「美麗 院政期の絵画」@奈良国立博物館 2007年9月30日(日)小雨・霧雨 肌寒いほど

奈良国立博物館の特別展「美麗 院政期の絵画」を最終日に駆け込み観覧。「友の会カード」(パスポート)があるのでいつでも見に来られたところ、なんだか忙しかったのと、ポスターではあんまり面白くもなさそうだったので、なんとなく来てなかったのだ。
いや、見てびっくり。仏画・絵巻・仏像、優品逸品テンコ盛り。国宝と重文の山、名品の海。圧倒的な、夢のような、というか、もはや目の毒、腰が抜けそうなほどの、ものすごい展覧会だった。早く言ってくれよ、展示替えの前にも見に来たかったよ! このタイトルとあのポスターじゃわかんないよ! と文句を言いたくなった。展示内容にはまったく文句ありません。ありがたやありがたや……。
誰でも聞いたことある品だと「信貴山縁起絵巻」(本物)とか「古今和歌集」(現存最古の写本)とか。数十センチの距離で好きなだけ見ることができて、そのこと自体にびっくりした。信貴山縁起絵巻は、うまくて、内容も面白かった。古今和歌集は、図書修理の講座で和本の綴じ方を勉強したばかりだったので、製本のようすが覗えて興味深かった。ほかにも「見てよかった!」と思う展示多数。ともかく凄かった。
博物館の人には、キャッチコピーとかタイトルとか、宣伝美術や戦略について、もう一度よく考えてほしい。展示の魅力が宣伝でうまく伝わらないのは、本当にもったいないと思う。

次の特別展は正倉院展だ!(10月27日~11月12日)

※ありゃりゃ、投稿したら、意図せずデザインが変ってしまった。どうなってるのかなあ。ぼちぼち修正します。

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